事業概要
Section1
瀬戸内かきがらアグリとは?
農業が抱えていた問題と、
カキ殻が抱えていた問題に
向き合いました。
カキ殻が抱えていた問題に
向き合いました。
カキ殻資材を田んぼにまいて稲を育てると、品質・収量アップにつながることが話題になったのは2014年の夏、国連がSDGs(持続可能な開発目標)を採択する以前のことでした。当時は国によるお米の生産数量目標の配分が廃止される農政大転換を4年後に控え、全国の各産地では、来る産地間競争の激化を見据えて「コシヒカリを超えるお米」として様々な新品種の育成とブランディングが進んでいました。しかし、岡山県では新品種の育成は行っておらず、今後の岡山県産米の方向性、在り方が問われていました。
一方で、カキ殻は漁業系廃棄物の一般廃棄物に該当し、全国の年間カキ殻推定排出量はなんと16万トンに及ぶとも言われています。漁連での調査では堆積場(海中堆積場)に32万トンが、更にそれ以外の場所に25万トンが野積みされているという衝撃的な調査結果もあり、カキ殻の処理は各漁協や地域の方々の大きな悩みごとの一つであることを知りました。
瀬戸内海の「里海」が世界の「SATOUMI」に。
カキ殻を田んぼの施用した
「里海米」の誕生。
カキ殻を田んぼの施用した
「里海米」の誕生。
農業とは全く無関係であると考えていたカキ殻の可能性を知り、カキ養殖なども含めて調べてみると、生きているカキおよびカキ殻には海水を浄化する作用があり、瀬戸内海の再生に寄与していることを知るとともに、瀬戸内海発で「人手が加わることによって生物多様性と生産性が高くなった沿岸海域」と定義された「里海」という学術用語があること、そして今やこの「里海」が「SATOUMI」として世界的にも広がり、海洋資源枯渇や汚染の問題を抱える世界中の身近な海の解決策になっていることを知りました。
また、生産者の手によって海の資源であるカキ殻を田んぼに施用して稲の生産性を高める。田んぼに残ったカキ殻のミネラルは、また川を伝って瀬戸内海に流れ込んで、植物性プランクトンの餌となり、カキ養殖の生産性を高める。この取り組みによって生産されたお米を「里海米」と呼ぶようになったのは自然な流れでした。
JAグループ岡山では、この「里海米」を基軸に、瀬戸内海産のカキ殻と岡山の農畜産物を結び付け、漁業と農業が連携した循環型の農業を新たに開始。それが「大量のカキ殻を有効利用する」という社会的な解決をしながら、JAグループ岡山が抱える課題も同時に解決できる地域循環環境保全型事業「瀬戸内かきがらアグリ」です。
全国のカキ殻年間排出量はなんと約16万トンともいわれています。
実はこのカキ殻にはミネラルや栄養分が豊富に含まれています。
瀬戸内かきがらアグリ事業ロゴ&認定マーク

上部のグリーンが中国地方、下部のグリーンが四国地方、真ん中のブルーが瀬戸内海をあらわしています。
白い菱形は「海の宝」であるカキそのものを示すと共に、カキ養殖筏(いかだ)が瀬戸内海に連なっている様子を示しており、
瀬戸内海全体の「里海」を表現しています。
白い菱形は「海の宝」であるカキそのものを示すと共に、カキ養殖筏(いかだ)が瀬戸内海に連なっている様子を示しており、
瀬戸内海全体の「里海」を表現しています。
Section2
瀬戸内かきがらアグリ推進協議会の設立と運営
平成30年には当事業における更なる生産性の向上とブランディングを目的に、生産者・実需者・漁協・行政など、様々な組織で構成されたコンソーシアム「瀬戸内かきがらアグリ推進協議会」(以降「推進協」という)を設立。
一般的に農畜産物の生産振興を目的に設立される組織は生産者のみで構成されるのが通例ですが、本推進協は成果物の販売を行う実需者も加入して、生産から販売まで一貫したバリューチェーンを協議会内で構築することを目指しています。また、賛助会員を含め推進協として里海再生活動(環境保全活動)にも積極的に参画しています。
一般的に農畜産物の生産振興を目的に設立される組織は生産者のみで構成されるのが通例ですが、本推進協は成果物の販売を行う実需者も加入して、生産から販売まで一貫したバリューチェーンを協議会内で構築することを目指しています。また、賛助会員を含め推進協として里海再生活動(環境保全活動)にも積極的に参画しています。
①里海米生産部会
「里海米」の生産性向上を目的とした生産者・生産組織と県内のJAで構成された専門部会。生産数量目標を打ち立て生産振興を行うとともに土壌分析や肥培管理を行い、品質と収量の向上に励んでいます。
②瀬戸内かきがらアグリ販売部会
本事業で生産された成果物を販売する専門部会で、生協・量販店・外食・中食メーカー・米穀卸・酒造会社などの流通関係者で構成されています。里海米を中心とした成果物の販売推進とブランディングはもちろん里海米を原料にして出来たお酒を、里海である瀬戸内海の海中に沈めて熟成させる「海中熟成酒」の取組を実施するなど、漁業関係者(賛助会員)と連携した取り組みも実施しています。
③正会員
漁業関係者、行政、環境保全団体、協力企業などの組織で構成されており、アマモ再生活動(環境保全活動)へ参加するとともに、「瀬戸内かきがらアグリ基金」を設立して収益の一部を里海再生活動に支援する取り組みも昨年度から実施しています。
瀬戸内かきがらアグリ推進協議会フロー
● 里海農畜産物の生産から販売まで一貫したバリューチェーンの構築を進めます。
● 森里川海をつなげアマモ再生活動などの環境保全に積極的に取り組みます。
「瀬戸内かきがらアグリ推進協議会」では会員との協働事業を進めることを目指しており、今まで農畜産物の生産流通に全く関与していなかった企業・団体にも会員として加入していただき、会員それぞれの提案に基づいて社会に貢献する事業の推進を進めています。
協働団体(瀬戸内かきがらアグリ推進協議会会員団体:令和6年5月現在91会員)
岡山市農業協同組合、晴れの国岡山農業協同組合(各統括本部)、JA岡山 藤田朝日ブランド米生産部会、JA岡山 足守・高松良食味米生産部会、JA岡山 興除雄町研究会、農事組合法人 矢神毎戸営農組合、JA晴れの国岡山 まにわヒノヒカリ・きぬむすめ生産振興協議会、JA晴れの国岡山 まにわヒメノモチ生産振興協議会、新庄村ヒメノモチ生産組合、JA晴れの国岡山 岡山東里海米生産部会、JA岡山 上南米麦クラブ、JA岡山 中央雄町米生産部会、JA晴れの国岡山 蒜山里海米生産振興協議会、生活協同組合おかやまコープ、中島水産株式会社、全農パールライス株式会社岡山支店、株式会社魚宗フーズ、梅錦山川株式会社、株式会社倉敷アイビースクエア、木徳神糧株式会社中四国支店、株式会社四方一商店、公益財団法人岡山県学校給食会、津田物産株式会社、株式会社エイ・クリエイション、株式会社つむぐ、嘉美心酒造株式会社、三冠酒造株式会社、NPO法人里海づくり研究会議、卜部産業株式会社、山陽新聞事業社、ノーイン株式会社、アサヒビール株式会社岡山支社、岡山県漁業協同組合連合会、日生町漁業協同組合、岡山市、備前市、瀬戸内市、真庭市、全国共済農業協同組合連合会岡山県本部、岡山県農業協同組合中央会、全国農業協同組合連合会岡山県本部各部署、農業生産法人ひるぜんワイン有限会社、タカラスタンダード株式会社岡山支店、タカラ産業株式会社、株式会社ウッディワールドのざき、テレビせとうち株式会社、独立行政法人日本貿易振興機構岡山貿易情報センター(ジェトロ)、学校法人関西学園岡山高等学校、イオンリテール株式会社イオンスタイル岡山、株式会社上神食糧、JA岡山瀬戸内ライスクラブ、JA晴れの国岡山津山きぬむすめ生産振興協議会、JA岡山藤田里海米研究会、有限会社安田精米、伊藤忠食糧株式会社、エスアールジャパン株式会社、岡山県立興陽高等学校、株式会社岡山コンベンションセンター、株式会社岡山高島屋、岡山トヨタ自動車株式会社、邑久町漁業協同組合、すかいらーく株式会社、全国農業協同組合連合会広島県本部、株式会社ゼンショーホールディングス、株式会社天満屋、株式会社天満屋ストア、農林中央金庫 岡山支店、株式会社八代目儀兵衛、有限会社HITT、福山市農業協同組合、株式会社プレナス、株式会社プロツアースポーツ、株式会社大本組、株式会社JTB 岡山支店、株式会社瀬戸内海放送、ミサワホーム中国株式会社 倉敷支店、名水美人ファクトリー株式会社、株式会社フジ生鮮統括本部
Section3
事業評価
地域循環環境保全型事業「瀬戸内かきがらアグリ」は
昨年SDGs(持続可能な開発目標)における取り組みが評価され
各種アワードにて賞を受賞しています。
昨年SDGs(持続可能な開発目標)における取り組みが評価され
各種アワードにて賞を受賞しています。
2022年度受賞アワード
ディスカバー農山漁村むらの宝AWARD
〜第9回選定〜
【優秀賞】
第9回選定では全国から616件の申込の中から「瀬戸内かきがらアグリ」が見事「優秀賞」を受賞しました。
「ディスカバー農山漁村むらの宝」について
「ディスカバー農山漁村むらの宝」は、「強い農林水産業」、「美しく活力ある農山漁村」の実現のため、農山漁村の有するポテンシャルを引き出すことにより地域の活性化や所得向上に取り組んでいる優良な事例を選定し、全国への発信を通じて他地域への横展開を図るものです。
認定証
選定証授与式・交流会全体記念写真
(総理大臣官邸にて)
(総理大臣官邸にて)
交流会
左:岸田内閣総理大臣
右:伍賀会長
左:岸田内閣総理大臣
右:伍賀会長
左から
・林有識者 懇談会座長
・野村農林水産大臣
・伍賀会長
・自見内閣府大臣政務官
・林有識者 懇談会座長
・野村農林水産大臣
・伍賀会長
・自見内閣府大臣政務官
2022年度受賞アワード

令和4年度 地域づくり推進賞 備前県民局
【地域づくり推進賞】

2021年度受賞アワード

第6回 おかやま協働のまちづくり
【大賞】
2021年度受賞アワード

おかやまSDGsアワード2021
【優良な取り組み】
2021年度受賞アワード

第9回 環境省グッドライフアワード
実行委員会特別賞
【森里川海賞】




